「健康のために歩こう」!と思っても、どのくらい歩いたら良いのか分からない方もいらっしゃると思います。解説を通して、ご自身の適正な歩数を考えていきましょう。
ウォーキングは、とても手軽に簡単にできる健康づくりです。将来の健康のために、目標歩数を決めて動く習慣をつけていきましょう。
歩数UPが健康づくりの鍵⁉
「歩く」は健康づくりの土台
歩く(ウォーキング)は、酸素を身体に取り入れながら行う「有酸素運動」です。怪我のリスクが少なく、特別な道具も必要とせずにできるため、取り組みやすい健康づくりです。肥満の解消につながり、様々な生活習慣病の予防・改善に有効です。
歩くことの効果
歩く距離を伸ばしたり、階段を使用したりすることで、加齢とともに衰える心肺機能の維持・向上にもつながります。また、歩く衝撃による骨粗しょう症の予防や運動時に分泌されるホルモンによるメンタルヘルス対策、有酸素運動で脳血流量が増加し増認知症予防にもつながるなど、多方面から健康にアプローチができます。
歩数の現状と目標値
日本人の歩数は年々減ってきており、運動不足が問題視されています。厚生労働省の「健康日本21(第二次)」では、20~64歳の男性:9,000歩/女性:8,500歩、65歳以上の男性:7,000歩/女性:6,000歩と歩数の目標値が設定されています。普段から身体を動かす機会が少なく、これから取り組む人は、まずは現状の歩数を把握し、毎日この目標を達成してきましょう!
歩数の増やし方
10分歩く=1000歩増える
国が提唱している歩数の目標値にまだ届かないという方は、今の生活より10分多く身体を動かす「+10(プラス・テン)」から始めましょう!10分身体を多く動かすことで、およそ1,000歩増えるとされています。「犬の散歩に行く」「駐車場を遠くする」「一駅歩く」「昼休みに少し歩く」など簡単にできる取り組みから始めていくと良いでしょう。
「○○しながら足踏み」で歩数UP
「TVを見ながら」「歯を磨きながら」「ドライヤーで髪を乾かしながら」など「○○しながら」は足踏みをする絶好の機会です。「時間がなくて運動ができない…」「雨の日だから外で歩けない…」という方は、この方法も取り入れながら健康づくりに励んでみるのもいいですね。
歩きやすい靴にチェンジが効果的
「+10(プラス・テン)」に取組む際には、まずは、足元から変えてみましょう。歩きやすい靴にするとことで、ちょっとしたアクティブな行動もおっくうにならず、積極的に実践することができます。就業中はヒールのある靴を履く、革靴を履くという方も出勤時はスニーカーにしてみると良いでしょう。
レベルUP:適宜歩数を見直し・質の向上も目指そう
歩数量と食事量の関係
歩く量を増やして生活習慣病を予防しようと思っても、食事量が多すぎると元も子もありません。健康づくりのために歩数を意識している方は、ぜひ食事の量にも注意してみましょう。一方で、たくさん歩く方は食事量が少なすぎると、筋肉量の減少や過度なダイエットによる健康被害を招く恐れがあるので、適正な食事量を保ちましょう。
効率UPには歩く速さ(速歩)も重要
速歩は、普通歩行に比べて多くの筋肉を使うため、エネルギーの消費量が増加します。速歩は「ピッチを上げる」または「歩幅を広げる」の2つを意識することがポイントです。
速歩のポイント
「ピッチを上げる」とは1分間当たりの歩数を増やす事です。標準的なピッチの目安は約100歩/分ですが、速歩の場合は、120~130歩/分(1秒間に2歩程度)を目安にすると良いでしょう。
「歩幅を広げる」ですが、標準的な歩幅は、およそ靴2足分と言われていますが、「(身長)×0.45」で計算することも可能です。普通の歩幅で10歩のところを8歩で進むような歩幅を意識して、歩く速さを上げましょう。
まとめ
歩き過ぎは身体に悪いですが、何歩からが歩きすぎかは個人の体力により異なります。そして、1日に多く歩ける人の方が、体力があり、健康であると考えられます。「1日1万歩歩こう!」と張り切るのではなく、体力に応じて徐々に増やすことを意識しましょう。そのためには、まずは自分の今の1日の歩数を確認しましょう。そして、国の目標値などを参考に、自分の体力とも相談しながら、歩く量を決めていきましょう。
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