スポーツ選手も確定申告はぜったいです!確定申告は税金を納めるために必要な手続き。これを後回しにしてしまうと、最悪の場合、脱税として収監されてしまいます。これからもスポーツを続けるために確定申告は確実に期限内に済ませましょう!
スポーツ選手は適切に行えば、支払う税金は減りますし、一方で、不正に行えば犯罪となります!自分だけでは難しいところは相談しながら実施していきましょう!ぜひ、遠慮なく、ご相談ください。
そもそも確定申告とは?
スポーツ選手は個人事業主
スポーツ選手は個人事業主扱いになります。そのため、振り込まれている金額は直接皆さんのお金ではなく、税金をそこから出さなくてはいけないのです。それがすなわち確定申告です。
一年間の収入(所得)を計算し税金を納めること
確定申告は1/1~12/31までの合計所得を計算し、所得に応じた税金を納めることです。
これから説明するステップで収入を整理し、税金額を計算した上で確定申告し納税しなければなりません。
なお、確定申告は2/16~3/15までが期限になっていますので注意が必要です。
スポーツ選手の確定申告の手順
収入を整理
年俸はもちろん、契約金や賞金、CMやTVの出演料などが収入です。金銭以外にはMVP等で受け取った車やアクセサリー、食品なども収入に計上する必要があるので注意が必要です。
支出(経費)を整理
経費は事業のために支出した費用をのことです。
ほんの一例を挙げるならば、試合会場までの交通費や競技に必要な道具、体のケアにかかる費用などが経費として落とすことができます。
「面倒だからそのままでいいや」とこれらを管理することなく申告してしまうと、経費で落とさなかった分も余分に税金を納めなくてはいけなくなるため、管理が必要になります。
税金額を計算
個人事業主が納める税金は「所得税」「住民税」「消費税」「個人事業税」が挙げられます。消費税は1年間の売り上げが1,000万円を超える場合に納税義務が生じます。
納付する
税金の納め方は以下の通りです。
・振替納税
・e-Taxで納付する
・クレジットカードで納付する
・コンビニエンスストアで納付
・金融機関または税務署の窓口で現金納付
出典:国税庁『納税の方法』
申告漏れがあると…?
申告漏れがあると納める税金の額が割り増しされたり、最悪の場合「脱税」として容疑をかけられる可能性があります。
これまでどんな事例があったのか、サッカー選手の有名な事例を振り返ってみましょう。
・クリスティアーノ・ロナウド選手(2018年)
レアル・マドリードに所属しているC・ロナウド選手は肖像権収入約19億円の脱税を行なった疑いで起訴され、24億円の罰金を支払うことで収監を免れています。
出典:C・ロナウド、脱税問題は約24億円の罰金で収束…収監は回避
・リオネル・メッシ選手(2017年)
メッシ選手も肖像権収入に対する税金約5億3,200万円の脱税が行われ、懲役の判決が下されています。しかし、メッシ選手には前科がなかったことから罰金に差し替えられ、3,270万円の罰金を納めることで収監を免れました。
出典:メッシ、脱税による懲役刑に代えて罰金支払いが合意。収監免れ3千万円支払いへ
このように、正しく税金を納めないと脱税の容疑がかけられてしまい、収監の可能性もあるので十分な注意が必要です。
・小久保 裕紀選手(1997)
経営コンサルタントに騙され、当時の若手選手計10名が起訴されたプロ野球選手賭博事件。日本代表の監督にも携わった小久保さんもその一人で、2,833万円の脱税が発覚し起訴されました。
当時税金に関する知識がなかったとはいえ、理解をしていれば起こらなかったものです。一人の人間として税金に関する知識はつけておかなくてはなりません。
まとめ
今回はスポーツ選手の確定申告についてまとめていきました!
確定申告は複雑で手続きがたくさんありますが、正しく行わなければ犯罪になってしまう可能性があります。
少しでもわからないことがありましたら、下のお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。税理士の紹介や税金周りの相談等いつでも受け付けています。
【参考文献】
- 令和元年度 体力運動能力調査(スポーツ庁)
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